派遣社員の就業規則について。 就業規則とは、労働条件や職場で守る規則などが書かれたものです。 労働基準法により作ることを定められている就業規則ですが、 派遣の場合、どうなっているのでしょうか。
就業規則は、雇用関係を前提に作られるものです。 派遣社員は、派遣会社に雇用され、派遣先で実際の仕事をしますが、 派遣先の就業規則が適用されることはなく、 派遣会社の就業規則が適用されます。
派遣社員は、労働時間や休憩時間、賃金など派遣先によって異なるため、 派遣会社の就業規則では大枠だけ定めておけばよく、 個別の雇用契約書や就業条件明示書などで、 具体的な労働条件を決めればよいことになっています。
しかし、実際には、派遣先で指示を受け、働くことになるため、 気持ちよく働くためには、派遣先の服務規律を守る必要も出てくるでしょう。 最近では、トラブル防止のため、派遣先の会社が、 派遣社員に守って欲しい服務規律を提示するケースもあるようです。
就業規則とは、労働基準法で定められた会社内のルールのようなものです。 賃金、休日、労働時間、退職、賞罰などの労働条件や、 職場で守らなければいけない規則が書かれています。
就業規則は、会社側と労働者の理解が食い違い、 トラブルになることを防ぐためのものでもあります。 就業規則は、内容を知らなければ守りようがないのですから、 労働者に内容を知らせることに決められており、 職場のわかりやすい場所に備え付けられていたり、 書面で配布されていたり、パソコンで見ることができるようになっていたりします。
賃金に関すること、労働時間に関すること、退職に関することは 労働法で、就業規則に必ず書くように定められたことですが、 その他に、退職手当や、安全衛生に関すること、賞罰に関することなどを定めた場合に 書かなければいけない事柄もあります。
また、法律と一般常識に照らして妥当とされるような事、 例えば、「業務上知りえた秘密は口外してはいけない」とか 「職務以外で、会社の物品を使用しない」なども定めることができます。 こういった一般常識に照らして妥当とされるようなルールを 服務規律と呼ぶこともあります。
派遣社員の就業規則は、実際に働く派遣先の就業規則ではなく、 派遣会社の就業規則が適用されます。 しかし、気持ちよく働くためには、派遣先の服務規律を守った方がいいのですが、 派遣先の独特の服務規律がわからず、神経を使うケースもあるようです。 派遣先の就業規則に縛られなくとも、 一般的に常識とされる対応で乗り切りたいたいものですね。
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