会社更生法 民事再生法

【経営危機を救う!】社長のための融資・資金調達実践マニュアル

 

会社更生法とは

会社更生法は、名前の通り、法人に限定された経営建て直しのための法律です。 裁判所に、会社更生法の適用を申請すると、手続き開始の日に、時価で、会社の財産などの評価をし、 決算処理をすることになっています。さらに、会社の経営と財産の管理は、 裁判所から選任された更生管財人が行い、それまでの経営者はすべての権限を失います。


会社更生法の適用を受けると、株主や債権者にも大きな影響が出ます。 債権者は、競売などをすることが認められず、 会社の財産を評価した結果の金額の範囲で、配当を受けることができるだけとなり、 株主は、株の価値を失い、会社からの利益を受けられないどころか、 株として出資していた金額のほぼすべてを失うことになります。


つまり、会社更生法の適用が認められると、残った財産で、債権者に配当を渡し、 株主は、株を失って損をし、会社は、今までの経営陣を辞めさせ、 新たなスポンサーを見つけ、新しい経営陣を選び、新しい会社として、再出発するという形になります。

民事再生法とは

民事再生法自体は、法人だけでなく、個人も申請することができます。 適用の申請をするためには、『破産しそうなおそれ』があればよく、 支払いができないなどの状況がなくても、申請できます。

会社が民事再生法の適用を申請した場合、会社の財産も処分価格で評価され、 結果として、もし破産した場合に債権者に対しての配当の元になる証明程度にしかなりません。 会社の経営もそれまでの経営陣が、引き続き経営することが原則です。


しかし、民事再生法の適用が認められても、債権者は、民事再生法を無視して、 競売を申し立てることができるため、民事再生計画を立てて、実行するためには、 債権者全員の協力が必要になります。 もし、1人でも反対する人がいれば、会社の再建をすることは、事実上不可能になります。


つまり、民事再生法の適用には、債権者の協力が必要であり、 負債額が小さかったり、債権者の数が少なかったりして、 民事再生計画への了承を、根回しできる中小企業などにとっては、 早い会社再建ができる制度と言えます。

会社更生法と民事再生法の違い

会社更生法と民事再生法の大きな違いは、

@債権者が、競売の申し立てができるかどうか

A破産しかかるような状況を作った経営陣が、辞めるか、残るか

B手続きが複雑で時間がかかるのか、簡単で短期間で済むのか

の3つです。


会社更生法は、社会的に影響を与える大きな会社が申請することを考えて作られた制度ですが、 手続きの簡単さや経営陣が辞めなくてもよい点などから、 大きな会社でも民事再生法を申請するケースが少なくありません

しかし、民事再生法では、経営陣が辞めなくて済むため、 経営陣が辞めないことに対する不満が大きい場合、債権者や新しいスポンサーの反対にあうことがあります。


また、民事再生法による債権の場合、競売の申し立てなどで、会社の財産が減ってしまう恐れもあるため、 債権者や新しいスポンサーの反対にあうことがあります。

平成13年、株式会社マイカルの社長が辞任した理由が、主力取引金融機関の意向に反した民事再生法適用申請の責任を取ったため、 として報道されたようなケースが、これに当たるといえるでしょう。


民事再生法を申請するのか、会社更生法を申請するのかは、会社の債権や財産の状況などだけでなく、 債権者や取引先金融機関、スポンサーの意向なども、判断材料として大切になってきます。

そして、大会社の経営陣が、経営の失敗をしているにもかかわらず、 引き続き会社の経営をするという点も、問題となることがあります。 そごうグループ22社が、民事再生法の適用申請をしましたが、そのうちの9社は、破産宣告を受けました。 経営陣が、自ら経営することにこだわっていると、再建計画もうまく進まないと言えるのかもしれません。

 


利益に結びつく「攻め」のコスト大幅削減マニュアル